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この田麦集落で、代々農家として生計を立ててきた当家の初代は繁蔵という。
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越後十日町の東側に位置する田麦集落。 この田麦集落で、代々農家として生計を立ててきた当家の初代は繁蔵という。 自宅の裏山で野菜を作り、ソバを蒔く。「ごったく」(催事)では、収穫したソバを石臼で挽き、打ち、そして振る舞った。 当家の六代目 福崎平八郎(六代目 繁蔵)とキヨノ夫妻は昭和61年、代々受け継がれて来た繁蔵の想い、そして蕎麦の味を伝える小さな店「田麦そば」を始めた。 「六代目 繁蔵」54歳での挑戦である。 越後十日町は、「雪ときものとコシヒカリ」の町である。 織物(着物)には糸を強くする為、あるいは仕上げに海藻の布海苔を使う。 布海苔は蕎麦のつなぎとしても使用され、十日町の蕎麦文化「布のり蕎麦」を生んだ。 当地では「へぎ(片木)」と呼ばれる木を剥いで作った四角い器に、茹で上がった蕎麦を一口程度に丸めて(※手繰りという)並べる。 これを「へぎ蕎麦」という。 厳選した玄ソバを自家製粉し、つなぎには布海苔だけを使用した蕎麦の味は、味わっていただける皆様への感謝、当地への想いの味であると自負している。
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2023/09/05
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